ドガの名画に描かれた黒服の男
フランスの画家エドガー・ドガ 1834年7月19日生まれ 83歳没。

フランスの画家「エドガー・ドガ」
踊り子の名画で有名な画家です。
今、バレエというと裕福な家庭のお嬢さんの習い事として知られていますが、
19世紀のパリでは想像もつかない世界が存在していました。
ドガは美しい踊り子たちを描き
ドガは美しい踊り子たちを描きながら、
克明に生きるために必死にパトロン探しをする貧しい娘と母の姿を残しました。
太ももまで晒す踊り子たち
19世紀初め。
世の中は、女性がくるぶしより上の脚を見せるなどはしたないとされる時代でした。
その中で、人前で太ももまで晒す踊り子たち。
食べていくこともままならない母と娘たちが、娘の姿をもって生活を支えてくれる裕福なスポンサーに、
目を留めてもらおうと必死な姿でした。
踊り子は、当時の世間一般からすると娼婦と同程度の低い身分とされていました。
踊り子を眺める黒服の男性の姿も
ドガの描いた絵画には、踏ん反り返った様子で、
踊り子を眺める黒服の男性の姿も描かれてました。

また、パトロンの交渉に疲れた母親らしき女性を描いた作品もありました。

美しさだけではない重みを
ドガは、当時の画家たちの間でも 高いデッサン力を評価されていました。
そして、華やかで美しい色使い。
優美な身のこなしで踊る美しい娘たちと過酷な現実を背負った生々しさと、
相反するコントラストが作品に、美しさだけではない重みを与えています。
【記事作者:Leg52】